Cookie(クッキー)の意味とは?マーケティング担当者の必要知識を解説

Cookieデータ管理・活用 2020.06.29
Cookie(クッキー)の意味とは?マーケティング担当者の必要知識を解説

Cookieは、Webサイトのブラウジングを快適にしたり、広告配信を最適化したりといった役割を持つ仕組みです。ここでは、Cookie(クッキー)の概要と種類、Cookieに関する動向について解説していきます。

また、Cookieと混同されやすい「キャッシュ」がCookieとどのように異なるのかについても紹介していきます。

1. Cookie(クッキー)とは?

Cookieは、サイトに訪問したユーザーの情報を一時保存する仕組み、あるいは保存した情報のことを指します。

たとえば、ネット通販サイトでカートへ入れた商品が、一度ログアウトして再度ログインしたときもカートへ入ったままになっていることはないでしょうか。これは、Cookieによりカート内の情報が保持されているからです。

仮にCookieがなければ、ユーザーは訪問時に毎回一から情報を入力しなければならず、不便が生じます。Cookieは私たちユーザーのブラウジングを快適にするうえで重要な役割を持った仕組みなのです。

1st Party Cookieと3rd Party Cookieの違い

Cookieは、1st Party Cookie(ファーストパーティークッキー)と3rd Party Cookie(サードパーティークッキー)の2つに大別されます。

  • 1st Party Cookie:ユーザーが訪れたサイトが発行したCookie
  • 3rd Party Cookie:ユーザーが訪れたサイト以外が発行したCookie

サイトAに訪問したユーザーに対して、サイトAから発行されるCookieは1st Party Cookieです。ログイン情報や先ほど例に挙げたカート内の情報は、1st Party Cookieに該当します。

一方、サイトAに訪問したユーザーに対して、サイトA以外から発行されるCookieは3rd Party Cookieです。主に広告目的で発行されており、サイトAに訪問したユーザーを追跡・分析する役割を持っています。

3rd Party Cookieは複数のサイト間で共有できる特性を持っており、ユーザーのあらゆる行動を観察してマッチ度の高い広告を出すために利用されます。たとえば、一度目にした広告が別サイトに移動しても表示され、まるで広告に「追いかけられている」ような感覚に陥った経験はありませんか?

これは、3rd Party Cookieを活用して、その広告に対する関心度が高いと思われるユーザーへ広告配信をする「リターゲティング」と呼ばれるものです。このようにCookieは、知らず知らずのうちに私たちにとって非常に身近なものとなっているのです。

2. Cookieとキャッシュの違い

キャッシュは、閲覧したページの情報を一時保存する仕組みです。一時保存することで、ユーザーが同じページに再度訪問したときのページ表示速度が速くなります。

一見するとCookieと同じような機能を備えているように思えますが、CookieはID・パスワードなどページに入力した情報を保持する一方、キャッシュはページそのものの視覚的要素をつかさどる情報を保持しているという点で異なります。

このキャッシュの機能はWeb(ブラウザ)に限った技術ではありません。ハードディスクの中で使用頻度が高いデータへのアクセスを速くするためにもちいられたり、OSの処理速度を速めたりするためにも応用されており、私たちがデバイスをスムーズに操作するために欠かせない技術となっています。

3. Cookieを利用する目的

Cookieを利用する目的は、大きく2つあります。

  • ユーザーの利便性を高める
  • ユーザーに適した広告配信を行う

Cookieは、ユーザーの利便性や広告配信、マーケティングの最適化に役立ちます。ユーザー目線でいえば、前述したように通販サイトのカート内情報を保持できるほか、何らかのプラットフォームやSNSサービスにログインする際、毎回求められるID・パスワード入力を省略することができます。

一方、事業者目線でいえば、広告配信やマーケティングにもちいるユーザー属性・行動データを収集でき、自社製品の販売を効果的に行うための重要な検討材料を得ることができます。

ただし、後者の「ユーザーに適した広告配信を行う」ことを目的としたCookie利用は、近年その規制が強まる傾向にあります。

4. マーケティング担当者はCookieに関する動向へ要注目

Cookieは、サービスの消費側にも提供側にも一定のメリットをもたらす存在であるものの、世間では徐々にCookieを規制する流れが強くなっています。ユーザーのあいだで、ユーザーの行動を監視するCookieを嫌う空気感が出てきたからです。
これを受けてApple社は、自社製のブラウザであるSafariにプライバシー保護を目的とした機能である「ITP(Intelligent Tracking Prevention)」を実装しました。またGoogleも、自社ブラウザのGoogle Chromeにおいて、3rd Party Cookieのサポートを2年以内に打ち切ることを公表しています。

ITPがもたらすネガティブな影響とは?

2020年3月に公開された最新バージョンのITPは、あらゆる3rd Party Cookieをブロックするため、従来通りの広告配信が困難となり、多くのWeb広告にネガティブな影響がもたらされます。

前述したように、ユーザーがブラウジングしている際の行動をもとに同じ商品の広告を何度も表示させるリターゲティングと呼ばれる手段がありましたが、3rd Party Cookieが制限されれば、既存の方法によるリターゲティングは難しくなります。

また、Cookieをもとに集計していたデータが正しく計測されなくなり、CV(コンバージョン=成約)やユーザー属性の正確な判別が困難となることから、分析改善に支障が出ます。

そのため、マーケティング担当者を始めとするWebサイト運営の関係者は、Cookieに関する最新情報のキャッチアップに努め、ITPに代表される最新のCookie規制に対応していかなければなりません。

詳しくはこちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。

>>ITPとは?Web広告に与える影響と対策方法

GoogleによるCookieの規制について

Cookieにまつわる大きな動向は、ITPを実装したSafariだけではありません。

Googleは2020年1月、自社のブラウザであるGoogle Chromeにおいて、3rd Party Cookieのサポートを2年以内に打ち切ることを公表しました。

以下画像のように、Google Chromeは世界トップのシェアを誇るブラウザです。

image1.png

出所:webrage「WebブラウザシェアランキングTOP10(日本国内・世界)

ITPを実装したSafariに続きGoogle ChromeがCookieを規制することで、今後は3rd Party Cookieを使わないブラウザが業界の標準になることが予想されます。

なお、Googleは3rd Party Cookieに頼らない、広告体験の最適化を実現するための新たな手段として「プライバシーサンドボックス」と呼ばれる取り組みを進めています。

詳細は不明であるものの、Cookieに依存していた既存の状態を一変させるものだと思われるため、関心が寄せられています。

5. まとめ

Cookieの規制は、ユーザーのプライバシー保護の観点でいえばポジティブな施策である一方、広告配信を行う事業者やマーケティング担当者にとっては痛手となりかねません。

しかし、今後もCookie規制の流れは強くなると予想されており、今後はSafari以外の主要ブラウザでもITPと同様の制限が実装されると考えられます。Webに携わる多くの事業者はいま、マーケティングが新たに転機を迎えつつあることを理解し、Cookieに代わる技術の登場に注目する姿勢が求められているのです。