Cookie、クッキーとは?初心者向けに仕組みやメリデメを解説!

Cookieデータ管理・活用 2024.05.29
Cookie、クッキーとは?初心者向けに仕組みやメリデメを解説!

近頃、Webサイトを訪問した時に「Cookieの利用」に対する許諾を求められることが増えました。
改めて尋ねられると本当に許可して良いものか、デメリットはないのか、など色々と気になりますよね。

この記事では、Cookieの仕組みやメリット・デメリット、削除方法などについて、ユーザー目線と企業目線に分けて、わかりやすく解説いたします。

1.Cookie(クッキー)とは?

Cookie(クッキー)は、サイトに訪問したユーザーの情報を一時保存する仕組み、あるいは保存した情報のことを指します。

たとえば、ネット通販サイトでカートへ入れた商品が、一度ログアウトして再度ログインしたときもカートへ入ったままになっていることはないでしょうか。これは、Cookieによりカート内の情報が保持されているからです。

仮にCookieがなければ、ユーザーは訪問時に毎回一から情報を入力しなければならず、不便が生じます。Cookieは私たちユーザーのWeb利用を快適にするうえで重要な役割を持った仕組みなのです。

2. Cookie(クッキー)とキャッシュの違い

Cookieに似た技術としてキャッシュがありますが、こちらは閲覧したページの情報を一時保存する仕組みです。通常、Webページを表示する時は、ページ内の画像やテキストなど、さまざまなデータをページから順次ダウンロードします。それをキャッシュとして一時保存することで、同じページに再度訪問したときのページ表示速度が速くなるのです。

一見するとCookieと同じような機能を備えているように思えますが、CookieはID・パスワードなどページに入力した情報を保持する一方、キャッシュはページそのものの視覚的要素をつかさどる情報を保持しているという点で異なります。

>>【最新】Cookie規制に向けて我々がすべきことは?今知るべきポイントを専門家が解説

3. Cookie(クッキー)利用のメリット・デメリット

3-1 ユーザー側のCookie(クッキー)利用のメリット

ユーザー側のメリットは、利便性が高まることです。Cookieの技術を使うことで、情報入力の手間が省けたり、興味関心に沿った情報提供を受けられたりすることが挙げられます。

例えば、ショッピングサイトで一度買い物かごに入れた商品が、再訪問時も買い物かごに入っていることでもう一度カゴに入れる手続きを踏まずに済んだり、一度訪れたサイトでは以前入力した情報が保存されており入力の手間が省けたりするのもCookieの技術によるものです。

SafariやGoogle Chromeなど利用するブラウザさえ一致していれば、ログインIDやパスワードが保持されるのも嬉しいポイントです。

また、Cookieにより興味関心のあるジャンルが認知され、自分の興味関心に沿った広告が配信されやすくなるメリットもあります。

3-2 ユーザー側のCookie(クッキー)利用のデメリット・危険性

一方で、Cookie利用にはデメリットや危険性も存在します。

ユーザーにとっては、入力情報が一定期間保持されるため、共用PCなどでは悪用される可能性があることや、閲覧履歴やIPアドレスはCookieの発行元である閲覧サイトや広告事業者側にも保存されるため不正利用のリスクがあることはデメリットであり、Cookie利用の危険性とも言えるでしょう。

3-3 企業側のCookie(クッキー)利用のメリット・デメリット

一方、企業にとってはCookie情報を活用することで、ユーザーの趣味嗜好や最近閲覧したページの情報などに基づいて効果的な広告配信を行うことができます。いわゆるリターゲティング広告と呼ばれるものです。ただし、リターゲティング広告の過剰利用は、企業のイメージ低下を引き起こす可能性がありますので注意が必要です。

ユーザーからみると、何度も同じ広告が表示されたり、別のサイトでも同じ広告に追いかけられているような感覚になるからです。販売促進のための広告が逆に購買意欲を減少させてしまっては元も子もありませんので、広告配信は慎重に行うようにしましょう。

このような背景もあり、最近はプライバシー配慮の流れで法律によるCookie規制が厳しくなってきています。適用される法律やCookieの取り扱い方法によっては規制の対象となる可能性がありますので、マーケティング担当者は常に最新情報を追っておく必要があります。詳細は後述します。

4. Cookie(クッキー)は許可しても良い?

結局のところ、Cookieの利用は許可しても良いのでしょうか?その前に、Cookieの種類についてご説明します。

4-1 Cookie(クッキー)には2種類存在する

1st Party Cookie(ファーストパーティークッキー)

ひとくくりにCookieと呼ばれていますが、実はCookieには2種類あります。

1st Party Cookieは、ユーザーが訪れたサイトが直接発行したCookieのことを指します。例えば、サイトAに訪問したユーザーに対して、サイトAから発行されるCookieがそれに該当します。ログイン情報や先ほど例に挙げたカート内の情報も、この1st Party Cookieに分類されます。

3rd Party Cookie(サードパーティークッキー)

3rd Party Cookieは、ユーザーが訪れたサイト以外が発行したCookieのことを指します。例えば、サイトAに訪問したユーザーに対して、サイトA以外から発行されるCookieがそれに該当します。主に広告目的で発行されており、サイトAに訪問したユーザーを追跡・分析する役割を持っています。

3rd Party Cookieは複数のサイト間で共有できる特性を持っており、ユーザーのあらゆる行動を観察してマッチ度の高い広告を出すために利用されます。たとえば、一度目にした広告が別サイトに移動しても表示され、まるで広告に「追いかけられている」ような感覚に陥った経験はありませんか?

これは、3rd Party Cookieを活用して、その広告に対する関心度が高いと思われるユーザーへ広告配信をする「リターゲティング」と呼ばれるものです。このようにCookieは、知らず知らずのうちに私たちにとって非常に身近なものとなっているのです。

4-2 Cookie(クッキー)利用を拒否するとどうなる?

Cookieの利用を拒否した場合、簡単に言うと先に紹介したCookie利用のメリットが得られなくなります
例えば、1st Party Cookieを拒否した場合は、ログイン情報やカート内の情報が保存されず、サイトを訪問するたびに1から入力を行わなければなりません。

一方、3rd Party Cookieを拒否した場合は、これまでは過去に閲覧したページ情報等に基づいて配信されていた広告が、同様のアルゴリズムで配信できなくなり、興味のない広告が多く配信されるようになる可能性があります。

また、サイトによっては1st Party Cookieの利用を前提としたサイト構成になっていることもありますので、ページ閲覧に支障が出ることに不安がある場合は、最低限1st Party Cookieを利用できるように設定しておく方が無難かもしれません。

5. Cookie(クッキー)を有効・無効に設定する方法

ここからはCookieを無効に設定する方法をご説明します。

5-1 iPhoneのSafariでCookie(クッキー)を無効にする方法

safari無効化.png

  1. 設定アプリからSafariを開く
  2. 「すべてのCookieをブロック」をONに

5-2 AndroidのGoogle ChromeでCookie(クッキー)を無効にする方法

android無効化.png

  1. Chromeアプリを開き、右上の縦に点が3つ並んだアイコンをタップ
  2. 「設定」>「サイトの設定」>「サードパーティ Cookie」へ
  3. 「サードパーティのCookieをブロックする」を選択

6. Cookie(クッキー)を削除する方法

漫画喫茶や学校など、共同利用のPCを使用した場合は使用後にCookieを削除することをおすすめします。Cookie情報を不正利用されてしまう可能性があるからです。Cookieは以下の手順で削除することができます。

6-1 iphoneのSafariでCookie(クッキー)を削除する方法

  1. 設定アプリを開く
    safari削除.png
  2. Safariを選択
  3. 「履歴とWebサイトデータを消去」で実行

6-2 Google ChromeでCookie(クッキー)を削除する方法

chrome削除.png

  1. Chromeのメニューから履歴を開く
  2. 「閲覧履歴データを削除」をタップ
  3. Cookieを削除したい期間を設定する
  4. 「Cookieとサイトデータ」にチェックを入れる
  5. 「データを削除」で実行

7. マーケティング担当者はCookie(クッキー)に関する今後の動向へ要注目

Cookieは、サービスの消費側にも提供側にも一定のメリットをもたらす存在であるものの、先述の通り、世間では徐々にCookieを規制する流れが強くなっています。ユーザーのあいだで、ユーザーの行動を監視するCookieを嫌う空気感が出てきたからです。

これを受けてApple社は、自社製のブラウザであるSafariにプライバシー保護を目的とした機能である「ITP(Intelligent Tracking Prevention)」を実装しました。
またGoogleも、自社ブラウザのGoogle Chromeにおいて、3rd Party Cookieのサポートを2024年7月から段階的に廃止することを公表しています。(2024年4月発表時点)

サードパーティCookieの段階的廃止.png

出典:The Privacy Sandbox「ウェブ向けのプライバシー サンドボックスのスケジュール

7-1 ITPがもたらすネガティブな影響とは?

2020年3月に公開されたITPは、あらゆる3rd Party Cookieをブロックするため、従来通りの広告配信が困難となり、多くのWeb広告にネガティブな影響がもたらされています。2023年4月のSafari 16.4アップデートでは、さらに規制対象が拡大しました。

前述のように、ユーザーがブラウジングしている際の行動をもとに同じ商品の広告を何度も表示させるリターゲティングと呼ばれる手段がありましたが、3rd Party Cookieが制限されれば、既存の方法によるリターゲティングは難しくなります。

また、Cookieをもとに集計していたデータが正しく計測されなくなり、CV(コンバージョン=成約)やユーザー属性の正確な判別が困難となることから、分析改善に支障が出ます。

そのため、マーケティング担当者をはじめとするWebサイト運営の関係者は、Cookieに関する最新情報のキャッチアップに努め、ITPに代表される最新のCookie規制に対応していかなければなりません。
詳しくはこちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。

>>ITPとは?Web広告に与える影響と対策方法

7-2 Googleによる3rd Party Cookieの段階的な廃止

Cookieにまつわる大きな動向は、ITPを実装したSafariだけではありません。

Googleは2020年1月、自社のブラウザであるGoogle Chromeにおいて、3rd Party Cookieのサポートを2年以内に打ち切ることを公表しました。その後、何度か延期が発表され、2024年5月現在は「2025年から3rd Party Cookieの段階的な廃止が進められる」と言われています。

7-3 法令によるCookie(クッキー)規制について

ベンダーからの規制以外に、法令による規制も進んでいます。

欧州では、2018年にGDPR(EU一般データ保護規則)が施行されました。GDPRは、世界で最も厳しいプライバシー関連法とも言われています。
GDPRではCookie単体が個人データと定義され、利用には事前に本人からの同意取得が求められるようになりました。

日本でも、2022年4月に個人情報保護法が改正されています。
今回の改正では、新たな概念「個人関連情報」が創設され、Cookieは個人関連情報に分類されます。個人関連情報は、提供先において個人情報と紐付けて利用することが想定される場合、事前に本人からの同意取得が求められるようになりました。

また、2023年6月には電気通信事業法も改正され、同法により規制の対象となり、対応が求められるようになった企業も少なくありません

これらの動向により、各社でCMP(同意管理プラットフォーム)の導入が進んでいます。
CMPについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

>>CMPの概要と、導入までの手順・注意点について解説!

7-4 Cookie(クッキー)規制による具体的なマーケティングへの影響

以下画像のように、Google Chromeは世界トップのシェアを誇るブラウザです。

webブラウザランキング.png
出所:webrage「WebブラウザシェアランキングTOP10(日本国内・世界)

ITPを実装したSafariに続きGoogle ChromeがCookieを規制することで、今後は3rd Party Cookieを使わないブラウザが業界の標準になることが予想されます。

マーケティングへの具体的な影響としては、以下が考えられます。

 リターゲティング広告が利用できなくなる
 ビュースルーコンバージョンの計測が難しくなる

先述の通り、リターゲティング広告は一度サイトを訪れたユーザーに対して広告を配信するために第三者から3rd Party Cookieを発行しています。今後3rd Party Cookieが制限されることで、利用が難しくなります。

現在もリターゲティング広告を実施している企業は、Cookieに依存しないマーケティング手法の導入を検討するなど、早急に対応するようにしましょう。

また、画像や動画広告が表示された際にクリック等を行わず、その後別のサイトでクリックした場合の「ビュースルーコンバージョン」の計測も難しくなります。

7-5 Cookie(クッキー)規制への対策ならアドレサブル広告がおすすめ

Cookieレスの広告手段として、アドレサブル広告があります。アドレサブル広告は、自社が保有する顧客情報を活用してリストを作成し、そのリストに対して広告配信を行う手法のことをいいます。
従来の配信手法と異なりCookie情報を利用しないため、Cookie規制への対策として有効です。

アドレサブル広告について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

>>アドレサブル広告とは?メリットや活用事例、個人情報保護法への対応について解説

8. まとめ

Cookieの規制は、ユーザーのプライバシー保護の観点でいえばポジティブな施策である一方、広告配信を行う事業者やマーケティング担当者にとっては痛手となりかねません。

しかし、今後もCookie規制の流れは強くなると予想されており、今後はSafari以外の主要ブラウザでもITPと同様の制限が実装されると考えられます。

Webに携わる多くの事業者はいま、マーケティングが新たな転機を迎えつつあることを理解し、Cookieに代わる技術の登場に注目する姿勢が求められているのです。

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