CDPとは?機能・役割やDMPとの違いを解説

データ保護データ管理・活用 2020.08.28
CDPとは?機能・役割やDMPとの違いを解説

顧客のデータを収集・管理する「CDP(カスタマーデータプラットフォーム)」をご存知でしょうか。

CDPは、販売促進の最適化や新たなニーズの発掘などといった事業拡大の一助となる手段の一つとなるもので、主にマーケティングの領域で大きな効果を発揮します。

ここでは、CDPの概要と導入時のポイント、類似するプラットフォームであるDMPとの違いについてご説明します。

1.CDP(カスタマーデータプラットフォーム)とは?

CDP(カスタマーデータプラットフォーム)は、顧客のデータを収集・管理・活用するためのデータプラットフォームです。CDPを用いて蓄積された顧客のデータは、以下のようなメリットをもたらします。

  • 販売促進の最適化が可能となる
  • 新たなニーズの発見に役立つ
  • 分析結果を共有・活用できる

それぞれ、具体的にどういったメリットなのかご説明します。

販売促進の最適化が可能となる

CDPは顧客の個人データを収集し分析することに長けているため、判明している顧客の属性・行動をもとに「何を欲しているのか」を判別するのが得意です。これにより、経験や勘のみで販売促進を試みるのではなく、顧客の性別や年代などの情報から合理的なアプローチを選ぶことが可能となります。

新たなニーズの発見に役立つ

CDPの利用により顧客のデータが蓄積されると、以前まで見落としていた購買傾向が明らかとなるケースがあります。

このような発見は、最大公約数を狙った定番の商品やサービスではなく、より顧客のニーズをピンポイントに捉えたプロダクトを開発し提供する際に役立ちます。販売促進を最適化するだけでなく、新たなビジネスチャンスの発掘も期待できるのです。

分析結果を社内全体で共有・活用できる

CDPのデータをもとに割り出した分析結果は、製品やサービスに対する働きかけだけでなく、社内の業務効率化やリソースの再分配にも役立ちます。

たとえば、CDPを通じて顧客の行動を把握することで、世間のトレンドを考慮しながら製品の製造量や広告の打ち出し時期を適切に判断できます。限られた資源である人材と予算の配分を決めるうえでも有用な判断材料となるでしょう。

顧客へのアプローチを立案するだけでなく、世間のニーズにあわせて社内体制を再構築できる点でも、CDPは幅広い使い道を秘めているといえます。

2. CDPとDMPの違いは何か

DMP(データマネジメントプラットフォーム)はCDPと同様、データを収集し活用するためのプラットフォームです。顧客のデータを収集するという点ではCDPと類似していますが、CDPは人単位のセンシティブな個人データを取り扱う一方、DMPは広く収集したデータのセグメンテーションが主な役割です。

DMPはさまざまな種類が存在するため、明確にCDPとの違いを語ることは難しいものの、基本的には以下のような区別がされます。

CDP:個人にフォーカスした情報の蓄積と管理を得意とする

DMP:データをセグメンテーションし、活用しやすい形に変えることを得意とする

目的を「深掘りした顧客データの管理・分析」にフォーカスしたものがCDP、「広く集めたデータを活用しやすい形へ変換する」という役割の強い情報管理プラットフォームがDMP、と捉えて問題ないでしょう。

3. パーソナルデータの規制がCDPを利用する企業に与える影響

近年、GDPR(EU一般データ保護規則)を筆頭にパーソナルデータの取り扱い規制に関する取り決めが増えており、CDPで収集した情報は適用される規制に則った方法で管理しなければなりません。規制に対応していないCDPを運用する行為は法的な問題を招く可能性につながり、ひいては罰則の対象となる恐れがあります。

このような問題を避けるため、企業側は規制を定めている法令を的確に解釈する他、法令に対応した機能を有するCDPの採用を検討すべきです。

たとえば、前述したGDPRには「個人データを当初提示した保管期間を超えて保持してはならない」という規定があります。そのため、GDPRの適用対象となる企業は、個人データの削除や匿名化が容易に行えるCDPを採用することが望ましいということになります。

今後、多くの地域でパーソナルデータの規制が強くなると予想されることから、新たな規制を要件定義する際に困ることのないシステム選びが求められます。

4. CDPを導入する際の選定ポイント

CDPに限らず、企業が自社にシステムを導入する際には、いくつかの選定ポイントを確認しなければなりません。CDPの導入が初めてであれば、特に以下の点は慎重に見極めるべきでしょう。

  • 自社の事業内容に適した分析方法が可能であるか
  • 利用にあたり高い教育コストを必要としないか
  • 導入前後のサポート体制が充実しているか

いきなり本契約に進むのではなく、事前に資料請求をしたうえでトライアル期間を利用すれば、上記のすべてが確認できます。トライアル期間が文字通り「お試し」に留まらないよう、可能な限り実際の利用環境を想定して利用することをおすすめします。また、導入後の利用責任者を中心にトライアルを体験してもらい、操作感をヒアリングできれば理想的です。

トライアル期間中には不明な点を積極的にサポートへ問い合わせ、導入後も安心してサポート対応が得られるのかを確認することも忘れてはなりません。将来的にはGDPRのようなデータ取り扱いの厳格化が標準となるはずであり、だからこそ、自社の要望や相談を細かに聞き入れてもらえるかどうかが重要なポイントとなります。

5. まとめ

CDPは販促活動の最適化、新たなニーズの発掘、自社環境の改革といった多面的なメリットをもたらすツールです。一方で、人単位で顧客のデータを収集する特性上、世界標準が厳しくなりつつあるプライバシー保護に抵触する可能性もはらんでいるため、扱いには注意を払わなければなりません。

今回説明したCDP導入時のポイントを押さえつつ、自社と時勢に応じた適切なシステム選びを意識するようにしましょう。