データ管理がもたらすメリットとは?課題と管理時のポイントを解説

データ保護データ管理・活用 2020.12.28
データ管理がもたらすメリットとは?課題と管理時のポイントを解説

流通するデータ量が増え続けるこの時代、適切なデータ管理を実施できるか否かは、業務効率や意思決定のスピードに大きく影響します。しかし、データ管理の最適化といってもイメージはしにくく、どのような順番で手を付ければ良いのかわかりづらいものです。

そこでここでは、データ管理により得られるメリット、データ管理を成功に導くためのポイントについて説明します。データ管理の最適化を目指す場合にぜひご活用ください。

1. データ管理とは?

データ管理とは文字通りデータを管理することですが、単に情報をストレージへ保管することを指すわけではありません。

取得したデータを会社の資産として活用するため、データを移動させたり閲覧したり、チーム内で共有したりしやすいように整理し、ある決まりに則って追加・削除・更新できるような規則を整えることも含めて「データ管理」と呼びます。

2. データ管理により得られるメリット

データ管理の実施によるメリットは、以下の2つに集約されます。

  • 業務効率や意思決定のスピードが改善される
  • 無駄な管理コストの発生を防止できる

昨今、企業が扱うデータは業界を問わず増加する傾向にあるため、データ管理を取り入れることは既存体制が招いてきた無駄や非効率を改善するうえで重要性を増してきています。

それぞれ、具体的にどのようなメリットが期待できるかを説明します。

2.1 業務効率や意思決定のスピードが改善される

適切なデータ管理を行うと必要なデータをすぐに探し当てられるようになり、業務に無駄が発生しなくなります。データ管理の実施が「業務効率や意思決定のスピードを改善する」と言われるのは、データを適切に保管することが時間の浪費の防止につながるからです。

昨今のビジネスシーンではデータドリブンと呼ばれる考え方が認識され始めており、データを主体とする意思決定が重要視される傾向が見られます。データを経営判断に使うのであればすぐに目的のデータを取り出せる体制にしておく必要があるため、データ管理の重要性はますます高まっていくものと予想されます。

2.2 無駄な管理コストの発生を防止できる

ローカルストレージであってもオンラインストレージであっても、データを大量に保存すれば空き容量が圧迫されます。ひいては新たなストレージを調達する必要が生じ、管理の手間や金銭的な負担が膨らんでしまいます。

しかし、データ管理ではあらかじめデータのライフサイクル(データの作成から破棄までの流れ)を定めるため、不要なデータがストレージを圧迫し続けることはありません。データの保管に費やすコストは常に最低限度で済むのです。

3. データ管理を成功に導くポイント

データ管理を成功させるにあたり必要となる工程には以下の項目が挙げられます。

  • 保存すべき重要なデータを定義する
  • データの種類に応じてライフサイクルを設定する
  • データ管理を担う部門・担当者を設ける
  • 定期的にデータ管理の課題・改善策を見直す

それぞれ、どのような意識をもってデータ管理を成功に導けば良いのか、順番に説明します。

3.1 保存すべき重要なデータを定義する

まずは「このデータは重要であるため例外的に長期保管する」といったデータを定義することをおすすめします。この作業をせずライフサイクルのみ定めると、例外があることを知らずにデータを破棄してしまう可能性があるからです。データ管理を実施するうえで、重要なデータの定義は最初の段階で行うべきでしょう。

3.2 データの種類に応じてライフサイクルを設定する

データには作成・保存・利用・共有・長期保管・破棄という一連の流れ(ライフサイクル)があり、役割を全うしたものは破棄されることが適切です。

ライフサイクルは、データの種類と重要度に応じて決定します。たとえば、顧客情報は今後長きにわたって活用可能であるため、ビジネスモデルが根本的に変わらない限り長期保管されるべきデータです。

一方、従業員がメモ書きとして作成し、ストレージへ一時的に保存しているWordドキュメントは何年も必要とされるデータではありません。この場合、メモ書きのライフサイクルは短く設定されるべきでしょう。

このようにしてデータの種類別にライフサイクルを定めておけば「このデータは独断で消して良いのだろうか」と悩むことなく、機械的にデータを管理できます。

3.3 データ管理を担う部門・担当者を設ける

データ管理を担う部門・担当者を設けてここまでに定めたルールが想定通りに運用されているかを確認することで、データ管理の徹底が社内の文化としてスムーズに定着します。

3.4 定期的にデータ管理の課題・改善策を見直す

今、私たちを取り巻くデータの量は指数関数的に増加しており、同時に業務で扱うデータも量・種類ともに増えつつあります。取引されるデータ量の急増は、以下画像からも見て取れます。

世界のトラフィックの推移及び予測(トラフィック種別)

出典:総務省「令和元年版 情報通信白書」(一次出所:CiscoVNI)

扱うデータが増加することで、当初策定したデータ管理のルールが数年後には実際の状況に即さないケースも考えられます。

一度目のルール策定時は、自社メディアを通じて集めた情報を「ホームページから収集したデータ」と「SNSから収集したデータ」に分けて管理するよう規定していたとします。初めはFacebookのみ活用していたものの、各SNSでの認知拡大を目指してInstagramやTwitterのアカウント運用を始めればどうなるでしょう。

収集できるデータは2倍、3倍と増えるはずです。やがて「SNSから収集したデータ」と一括りにして情報を管理するルールでは、データの移動・閲覧・共有などの処理が煩雑になるものと予想されます。例外的な対応も増え、データの種類に応じた保存期間の設定にも課題が生じるでしょう。

そうした状況に対応し長期的に適切なデータ管理を行っていくためには、管理ルールの最適化が重要であり、定期的な課題発見と改善策の考案が必要となります。

4. まとめ

データ管理は情報の取り扱いにまつわる既存体制の無駄と非効率を解消し、新たな価値創造に充てるリソースの捻出につながります。

インターネット上に流通する情報量の増加は今後も続き、収集できるデータも増え続けることでしょう。そうした未来にもしっかりと対応できるよう、本記事でご紹介した4つのポイントを踏まえながら、ぜひデータ管理の体制構築を進めてみてください。